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保「ラウちゃんね、お熱はそんなに高くないの。だけど熱のせいで不安なのか、ずっとお兄ちゃんの名前を呼んでるのよね......」
康「あらら......そなんや」
ラウールは人見知りが激しい子で、家にいる時はずっと蓮にくっついてるからなぁ。
身体が弱ってて、いつも以上にブラコン発動してるんかも。
ラ「ひぃっく..........。にぃに、どこぉ.........ッ」
布団に耳を寄せると、ぐしゅぐしゅと鼻を啜る音と泣き声が聞こえてきた。
(あ〜、これは完全にぐずった時のラウやなぁ)
もともと末っ子気質の寂しがり屋なとこあるけど、更に甘えたが激しくなってるみたいだ。
頭のてっぺんまで隠れて顔は見えないけど、泣き声と一緒に布団がヒクヒクと大きく動いている。
保「ラウちゃん、康二くんがお迎えに来てくれたよ〜」
ラ「うぇぇ......んっ、りょーちゃ、れんにぃぃ.....っ」
康「ラウー？蓮はまだ学校やから、こーじくんがお迎えに来たでぇ」
ラ「こじ..............？」
俺の声に反応したのか、一瞬ピタリと嗚咽が止まった。
すっぽりと覆われた布団をポンポンと優しく叩くと、中を覗き込んだ。
康「お熱出たんやって？しんどいやろ？」
ラ「こじぃ........」
康「抱っこして連れてったるから、こーじくんと一緒におうちに帰ろ？」
ラ「ぐず........っ、にぃには？」
康「蓮はまだ学校やで。終わったらすぐ帰って来るように、学童にも電話しといたるから。な？」
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作者名：anzu | 作成日時：2020年12月17日 16時
