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阿「オフでした?」
「そう、ですね。講義もなくて、天音もいなくて、ANNの話題探しに来てました。阿部ちゃんは…?」
阿「僕、もオフですね」
「そうですか…」
「「………」」
一周回って緊張しなくなったのかと思えば、落ち着いてくるとすっごい心臓バクバクいってるのがわかる。だって、最推しだよ?
考えてほしい。
推しがさ?隣歩いてんだぜ?それでもちゃんと受け答えできんの仕事モード様様すぎる。
「よく、私って気づきましたね?自分で言うのもアレなんですけど、結構別人な気が…」
阿「うーん…なんか、勘…?」
「勘かぁ〜」
阿部ちゃんの答え方が可愛すぎて自然に頬が緩んでる気がする。お仕事スマイル殴り捨ててる自信あるよ、私。
阿「…俺は、そっちの笑顔の方が好きですね」
「うぇっ…?」
暫く見つめられたと思ったら放たれたストレートパンチ。
ついうっかり変な声出ました。
いやぁ…笑顔の話なのに推しからの好きは動揺するよね?
それにリアコ自覚しちゃったわけだし。
阿「あ、すみません。なんか、変なこと言って」
「いえ…嬉しいです」
好きな人が隣にいるだけで嬉しいけど、“好き”という言葉は何であれもっと嬉しい。
この笑顔が好きなんだ…ふーん、覚えちゃったぞ〜
おけおけ、この笑顔増やそ(単純)
「…今日出会ったことラジオで喋っちゃっても大丈夫です?」
阿「多分?内容によっては駄目かもしれないんですけど」
「ん〜…変装して街を練り歩いてたら私の不注意で人とぶつかってしまった。そのぶつかった人が阿部ちゃんだった。ガッツリ変装してたはずだけどばれちゃった。ぐらいですかね?どこか言わない方がいいことあります?」
阿「そのぐらいだったら、まぁ、大丈夫かな?」
私達の間に、「お互い立場あるし余計なことを言わないことを分かりあってる」感が出た。
アイドルだし、特に阿部ちゃんは私の目標でもあるんだから、邪魔する気は一切ない。私のせいで阿部ちゃん燃えたらマジで土下座するし、芸能界止める覚悟あるから(ガチ)
「…ってか阿部ちゃんもさっき名字+さん付けしてませんでした?この名字珍しいんですから気をつけてくださいね」
名前呼びされたらされたでこっちの内心荒ぶるけど、神志名って名字いなさすぎてバレるんだよね(体験談)
阿「たしかに…え、神志名って名字本名?」
「え、あ、はい」
阿「実在する名字なんだ…」
名字ランキング41,738位です(マジ)
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作者名:斗亜 | 作成日時:2024年3月29日 14時