ルシエルブルー3《S.Watanabe》

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渡辺side




俺が日本を出発する日が刻々とせまっている。


先に無理してでもこっちでの仕事を終わらせて
1日でも早くAとの時間を確保したかった。


まあ、恥ずかしいからもう言わないけど。笑



でも最近元気ないんだよなぁ、あいつ。





宮「あれ、そういえばAちゃん帰ってくるの遅いね？連絡あった？」


向「たしかに。遅くなんなら連絡くるはずやけど」


渡「え？さっき帰ってきてたけど」


宮「え、帰ってきてんの？なんで来ないんだろ、体調よくないのかな」


渡「元気そうだったけど」


深「Aちゃん怒っちゃったんじゃないの〜？
翔太が休みなの言わないで酒飲んで放ったらかしにして」


向「え、休みなん言ってなかったんかいな」


渡「言えば学校休むって言いかねないし」


宮「何時に帰ってきたの？」


渡「んー、2時間くらい前か…あ、LINE来てるわ、って、は？なにこれ」




1枚の写真と1件の通知。

夜景をバックにAの横顔の写真。誰かと一緒か？


A早くしないと連れて帰っちゃいますよ






佐「うわー、これは男の子に連れ去られてるねぇ」


向「めめか」


渡「あいつ…」


岩「早く行けよ、もういないかもしれないけど」


阿「これ○×公園の展望台じゃない？」






何で何も言わずに出ていくんだよ、こんな夜中に。



俺もう少しでロンドン行くっつーのに
こんなんでいいのか。


…ていうか、俺に縛られない方がいいのか。


近くにいる目黒の方が守ってあげられるだろうし。





深「あと何週間かでロンドン行くし俺いない方が幸せだよなー、遠くの俺より近くの目黒の方がいいだろうし。」


渡「…なんだよ、」


深「翔太の気持ち」


宮「翔太、今行かないと一生後悔するよ？
このままロンドン行って何も成果だせないままAちゃんもいなくなって、日本戻ってきても今までと変わらないもんやるの？」





こういうときの涼太は強い。


俺が何かで行き詰まったときもすぐ助けてくれる。






渡「みんなわり、行ってくるわ」


岩「おう、行ってこい俺らはいつでもいいんだから笑」

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