ウッドの匂い ページ1
ラウール「また撮られてるけど大丈夫?」
楽屋でスマホを弄っていたラウールが不意に口を開いて言った。
スマホの画面には某週刊誌の記事が映っている。
その内容というのは⋯⋯
『一人焼肉すっぱ抜かれるの恥ずかしかったけど全然。なんかね、、友達いないみたいに書かれてるのが不服なくらいで』
個室のあるちょっと良さげの焼肉に行ったのを撮られたというもの。
普通に夕飯のつもりだったのだけど、撮られた。
女子の一人焼肉なんて最近は珍しくないのに。
そこはアイドルでも変わらないはず。多分。
佐久間「いやAが気にしてないならいいんだけどさぁ、プラベなのに気を張る嫌じゃん?結構」
『そう?逆に背筋伸びるから有難いよ』
深澤「アイドルの鏡みたいな回答じゃん。てか一人焼肉すんなら俺とか呼んでよ。奢るのに」
『一人焼肉だから良いんだよ。分かってないなぁ』
好きなものを好きなタイミングで好きなだけ食べる。
それってすごく幸せなこと。
野菜チップスも悪くないけど、やっぱりね。
美兎「じゃあたつくん。美兎と夕ご飯行こ?」
立ち上がった美兎ちゃんがふっかさんのところまで行くと、甘えるように抱きついた。
⋯⋯格好こそ元の美兎ちゃんに戻ったけど、やっぱりなんだかいつも通りって感じじゃない。
ふっかさんに可愛らしく甘える姿を見ていると
それを遮るように誰かが立った。
康二「⋯⋯せやなぁ、なら俺ん家来れば?美味しいご飯作って食べさせたるわ」
康二が仁王立ちになってそんな事を言う。
思わず呆気に取られて、すぐに頭を横に振った。
『知ってるでしょ?最近ホントに周り嗅がれてて、』
康二「⋯⋯知ってるけど、心配やんか。
無意識に疲れてたりするんや、そういうのは」
な?
なんて、子犬みたいな目をする康二は多分絶対に確信犯。
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小袖(プロフ) - 紅二点、二人とも幸せな形で落ち着いてくれれば良いなと親目線で見ています。お話の続き楽しみにしてます! (3月17日 20時) (レス) @page2 id: 85c8a13628 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シナモ | 作成日時:2024年3月14日 18時